世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

自信をつけるのが仕事

娘の話から、日本の地方で教員採用試験の面接時の質問を思い出した。

「クラスに学習が難しい子がいたら、担任としてどうしますか?」

私の答えは、

「うーん、難しい子は本当に難しいですよね~。まず最初にやることは、何でもいいから、その子がほかの子より抜きんでているところを見つけてあげること。足が速いでも、朝一番に来るでも、係の仕事をきちんとやるでも…そして、その抜きんでているところを思いっきりほめてあげることから始めます。自信があれば、前向きに頑張り続けられると思うので。そして、それができるのが日本の学校のいいところだと思います。」

でした。

 

これはもう10年くらい前の話だけれど、今でも同じように答えると思う。

大学出たての時に、同じ質問をされたら、

「放課後や休み時間に、時間を割いて、補習します」

って答えただろうな。

もちろん、それだってするけれど、勉強が難しい子って本当に難しく、道のりは長い。でも、小学校の学習内容は、たとえ時間がかかってもどれも生きる上で知っておいた方がいいことばかり。なので、学習をあきらめずに続ける手立てとして、「自信」が必要だと思うのだ。

 

最後の 

  日本の学校のいいところ

に面接官が反応したかどうか覚えていない。日本の学校はやたら批判されるけど、

  子供を全人的に育てようとし、見守っていること

  他者との関係性の中で、この価値を位置付けていること

は、素晴らしいと思う。

 

たとえば、フランスは、無機質すぎる

  学校は勉強するところわりきり、子どもの図る物差しは基本「学力」のみ。

  それ以外の社会性については親の責任であまり話題に上らない

アメリカは、他者と比較しない分、自信過剰になりそう?

  何をしても褒めちぎり、自己肯定感は増すけれど、どこか独りよがりに…

  学力のみならず、スポーツ、音楽、社会奉仕活動、全てできることが要求される

 

親としての感覚的な話で申し訳ないが…。

もちろん、それぞれの国にいろんな側面、良さがあるわけだけど、日本の小学校はフランスやアメリカの比べて、私は好き。

 

他のその子だけの良さを見つけて褒めて、自信をつけて、頑張るエネルギーを補給

 

教師にできる最大のことって、それだと思う。