世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

5歳児の文字→単語→文への歩み

子供の成長には、

  飛躍の瞬間

というのがあると思う。

教育に携わっていて、これを間近で見れる機会に恵まれている。そしてこれが好きで、この仕事を続けているのだと。

 

昨日の夜、娘が、初めて「文」を日本語で読んだ。

私がPTAの仕事でパソコンに向かっている横で、

「早く読み聞かせしてよ」

と愚痴りつつ待ちきれずに、読み始めたのだ。

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これまで、私に背中を押されて、単語をたどり読みするのが精一杯だったのに、読んでみたら、すらすらと読めて自分が1番びっくりした様子。

 

私が思うに、娘が読もうと思ったきっかけは3つ。

 

  1つ目は、暇で退屈な時間があったこと。

 

これ、意外に大事。ついつい、いろいろ新しいことさせちゃいたくなるけど、やっぱりボーとして、退屈しないと、なんか新しいことやろうって気にならない。自分自身も含め、こういう時間作らないと。

 

  2つ目は、別のことで自信をつけたこと。

 

この日、娘と同じ年の英語が優位なお子さんを家で預かった。英語にコンプレックスがある娘は、最初は、日本語で通していたのだけど、どうしても意思疎通が難しい場面が続き、仕方なく英語で。学校でも、英語スピーカーとは距離をおく娘なので、私は娘が友達と英語を話すのを初めて聞いた!

  意外としゃべれるんだ!

と、私のみならず、本人も驚いた様子。そして、自信に。

その自信が別のことにチャレンジするエネルギーになった気がする。

 

3つ目は、「何かを学ぶ時は少しずつステップアップしていく」ってことを学んだこと

 

2,3日前に読んだ本から学んだこと。

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フランス語で読んだ本の日本語版を補習校で見つけた

 「まいにち いっしょうけんめい べんきょうした、オニのぼうや。

さいしょは すこしずつ ことばが よめるようになり、つぎに なんとか ぶんが よめるようになり、 さいごには おはなしぜんたいが、すらすらと よめるように なったのです!」

 

 「〇ちゃんと同じだね。字が読めるようになって、今は言葉が読めるもんね。

  次は文だね。」

 「文って何?」

 「〇から〇まで。いっぱいの言葉が入って、ちょっと長いでしょ?」

 

なんて会話をしていたのがよかったのかな。

 

躓いたり、伸び悩んだりして苦しんでいる姿を支えていると、ある時、風に乗る瞬間

というのがある。そんな時

  機を逃さず、一押し

してあげれば、ぐんと子供は伸びる。

 

伸びゆくもののそばにいて、それを見守れるって本当に幸せ。