世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

マルチリンガル児の夏休み①~12歳息子の場合

海外の夏休みは長い。本当に長い。

フランスは、まるまる2ヶ月あるし、アメリカにいたっては、2ヶ月半。

これまでは、幼少中に属する我が家のそれぞれの子は、休みに一か月は日本に帰国。それぞれ、

  日本の学校に体験入学 + あちこち旅行しながら、補習校の宿題をこなす

というのは我が家のパターンだった。

 

今年は、これから日本に移住するということもあって、上記の二つが全くない状態で、 1ヵ月まるまるフランスで過ごした。  

忙しく動き回るいつもの夏休みに得てきたものも多いが、それがない今年は、

  のんびり(こどもにとって!)

いつもできない事ができて、それはそれでとても貴重な夏休みだなと思っている。

 

今日は、息子の話。 

カイトサーフのサマーキャンプに出かける以外は、基本フリー。

朝1時間は、日本語タイムにしようと話し、

  日本の地方名、都道府県名暗記

  NHK for スクールの好きな番組を見る 

  新しく覚えた 3熟語、クイズレッドに入れて復習。

を2人で相談してやることにしたが、それ以外は自由。

 

で、彼がやった事は、プログラミングキットと格闘すること。 

正直、本人の奮闘ぶりに感心した。

 

①科学雑誌で、同年代の子がプログラミングを使ってイノベーションを起こす記事に刺激を受ける(優秀作品は賞金がもらえるのがモチベーション)

 

②それに必要な技術や道具を手に入れる(パソコン、プログラミングキットなど)を親と交渉して準備する。

 

③必要な知識を手に入れる(YouTube、本)。

 

④その技術を使ってかなえたいこと、解決したいことを明確に持って、粘り強くトライアンドエラーを繰り返す。 

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 「豆電球に電気をつけるスイッチのシステム」など、いくつかうまくいくと、今度は、夜真っ暗なのが怖い妹のために、「センサーで電気がつくシステム」を作ると言って、あれこれ探している。

 「やった!」「できた!」と一つ成功するたびに喜ぶ息子。

  これぞ、学び!これぞ、遊び!

本人は勉強してると思ってないけど、学んで楽しんでる。それを可能にするのは、何よりも

  自由な時間

これまで、2つの言語を習得させるために、忙しく移動学校に通わせてきたけども、こういう時間を奪っていたのかなと反省。

反面、欲しい情報を得るために、英語、フランス語、日本語を問わずにyoutube、本で情報をあさって、手に入れられている様子をみると、これまでの語学勉強があったからこそとも言えるから、結局、

  バランスだよな

と思うのだった。