世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

日仏学校比較~入学説明会の巻

ダブルスクールをさせていただく公立の小学校の学校説明会に昨日行ってきた。

小1に入る末っ子のためだ。

 

改めて次の3点で全然違うなぁと思った。

  ①開催時期

  ②説明内容

  ③資料の出し方

 

①開催時期

日本 ⇒ 学校が始まる前。(しかも、1ヵ月以上前!)

フランス ⇒ 学校が始まってから1、2週間して。


フランスの新学年は、9月からスタートする。その前2ヶ月はバカンスで、先生もまるまる休みだ。先生たちが集まるのは学校始業日の3日位前なので、当然、説明会を開くような状況にない。

子供も親も、1、2週間は説明がないままなので、何が何だかよくわからないまま過ぎていく。当然、学校の中がはちゃめちゃだろうから、この2週間はほぼ学習できる状態にないということになる。

  子供の時間の有効活用

  子供の不安を和らげる

という意味でも、これは日本式のほうが絶対いいと思う。

 

②内容

昨日の話の中で、フランスでは絶対に言われない内容を列挙してみた。

  傘は自分で閉められるように練習しておく。

  男の子はトイレの時にお尻を出さないように小ができるように。

  文房具はキャラクターなしにして欲しい。

  立ったままで靴の脱ぎ着ができるように練習すること。 
給食停止期間にはお弁当をお願いするが…

  持ってきた弁当は冷暗室で保管、悪戯されないように鍵をかけておく。

  お弁当について、子供同士が揶揄しあわないように指導する。

 

細かいーーー!!!!

フランスでは、各家庭の自由に任せてあったり、問題が出る前に対処しようって気も最初からない。

その他、当たり前だけど、あっていいなと思った内容は

  欠席のときの連絡の仕方

この連絡って、基本中の基本だと思うのだけれども、毎年フランスでほとんど先生側から出て来なくて、親からの質問で答えるパタンが多くてびっくりする。

 

  一度で全体に説明したほうが効率がいいことがある

  事前にトラブルを予防するに越したことはない

と考えると、日本式の方がいいのかもしれないが、フランス式でも結局は

  大きなトラブルにはならない

  子供も親もが臨機応変に動いたり、自律して動く

ので、私はフランス式にして、もっと先生に楽してほしい。

 

③資料

日本 ⇒ ほとんどが紙の媒体でワンサカ出てきた。

フランス ⇒ パワポで説明。必要なら各自メモ。もしくは、資料すらない。

 

先生たちの時間の効率化のためにも、もう紙の媒体はいらないと思う。

繰り返し聞かれないために紙の媒体で渡すのだろうけれども、

  結局紙の管理ができない人は繰り返し聞いてくる

  紙で配ろうとすると誤字脱字等のチェックですごく時間がかかってしまう

から。

でも、フランスの場合はやはり説明が足りなくて、意思疎通がうまくいってないことが多いので、これは微妙。フランスは、その辺はすべて

  自己責任

の一言で突っぱねるんだけど…。

日本では、丁寧な先生はすごく評価されるので、先生たち頑張っちゃう。だけど、それがどんどん先生の仕事を増やしてしまう。普通の先生でフランスに比べれば、あり得ないほど丁寧だということに気づいてほしいなぁ。

 

因みに、フランスの学校説明会の話は、前に少し書いたので、気持ちを楽にしたい日本の先生は、合わせてお読みください。

edu-kachan.hatenablog.com