世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

13歳息子と日本語多読

 

日本の国語教育の問題は「精読」をよくさせるが、私は「多読」の方が大事だと思っている。もちろん、読書に楽しさを見出せるためには、

 

  すらすら読めること

  読解力を付けること

 

が必要で、それには同じものを何度か読むことも必要なので、教科書の音読は家庭学習の一つに取り入れてはいる。

 

でも、基本は家では多読することを目指している。なので、入り口として、小さい頃の読み聞かせは頑張った。でも、それですべての子が自然に本をたくさん読むようになるかと言えば、NO!今日はそうならなかった息子への私の戦略について。

 

 

息子の小学生時代に試したこと

  

  多読のコツは、好きなシリーズを見つけること

 

息子の好きなテーマから、目ぼしいものを手元に置いてあげること、手を引いて図書室や本屋に連れていくことはした。息子の好きなシリーズの変遷は以下のような感じ。 

  • ゾロリシリーズ
  • かがくなぜどうしてシリーズ
  • 妖怪レストランシリーズ
  • コナン
  • サバイバルシリーズ
  • 学研のひみつシリーズ
  • ニュース雑誌

 私と趣味が似て、物語系、伝記などが好きだった娘と比べ、ちょっと母も努力が必要だった(笑)

 

13歳息子の本選び

 

でも、最近は公文で紹介された本などで、本人が読んでもいいといったものを手元に置いてあげても、軒並み失敗。手に取ることすらしない!!!本屋に誘ってもついてこない…。それで、一人で本屋に行って見つけたのが、これ!

 

 

 

最近、「起業、投資、ビジネス」に関することにすごく興味を持っているので、ちょうどいいかなと思って。

 

  これは、息子、手に取りました!!!

 

が、半分弱読んで、本人曰く。

「今さ、30分かけてこのくらい読んだけど、かけた時間に対する情報量が少なすぎ。これだったら、Youtubeを色々見ていいのを選んで聞いた方がよっぽど勉強になるから、もういいや。」

 

ガクッ!!

そして、しばらくパソコンでカチャカチャやった後、聞くことには…

「日本語でティーンエージャーって何ていうの?」

「英語の方がやっぱり情報が多いんだけど、日本ではできないことばっかりなんだよね。あと、大人しかできないこと。だから、やっぱり日本語のサイトを探さないといけない。」

 

ということで、

#中学生#お金を稼ぐ方法 でまたパソコンの場面に戻っていった息子。

 

ううっ…日本語の多読からはまた足が遠のいてしまった~

 

中学生からの多読のコツ

けど、これが「正しい」多読の在り方のような気もした。

多読って、きっちり隅々まで本を読むのではなく、

 

 自分が欲しい情報があるかどうかをたくさんの本にあたって判断して、

 今欲しい情報がある本のみ熟読する

 

ためにあるのだと思う。

息子は「たくさん」の本には当たっていないけど、少なくとも私が用意した一冊は「違う」と判断したわけで、それはそれですごいことな気がした。

それにしても、息子の世代の情報の取り方、効率性の考え方に正直、脱帽。

 

日本語の習得という意味では、もう少しだけレールに乗せて走った方がいい気もしていたけど、本人が好きなことに日本語が必要ならという段階に入ったのかな。

と思いながら、息子が読まなかった本を読んでいる私(笑)

 

これがおもしろい!

10年間不登校で高校3年生で会社を興したという作者、「嫌なことから離れられるためには自立できる力、つまり稼ぐ力が必要」というのには大いに頷ける。中高生はもちろん、中高生のお子さんをお持ちの方、専業主婦の方にもお勧めです。

 

本の中に、「投資を学ぶのにお勧めのマンガ」というのがあったので、息子の日本語力向上のためには、懲りずにこれで次は攻めてみる!

 

 

 

 

漢字を美しく書くことにはまる7歳娘

前回のこの記事以降、末子の漢字学習について書いてなかった。

 

edu-kachan.hatenablog.com

 

マルチリンガル漢字指導法研究会での勉強通して得た「一番いいと思う方法」を組み合わせて、最近は、毎日15分、以下のメニューから娘の気分で選ばせている。

 

  ①ミチムラ式カードを使って1年生の漢字の書き

  ②漢字リズム音読1年生

  ③漢字が楽しくなるシリーズの教材で遊ぶ

 

漢字って基本的には

 

  単調な学習。

  一定量積み上がらないと楽しさもわからない。

 

ので、いくつかのメニューを用意して、飽きないようにその時の気分によって変えられること、だけど淡々と積み重ねる習慣をつけたのはよかったのかなあと思ってる。

 

それで最近娘がはまってるのは、ミチムラ式カードを使いながら、

 

  字を美しく書くこと

 

f:id:edu-kachan:20210113061509j:image

 

美しく書くことにはまったきっかけ

 

「読み」と「書き」の習得には、かかる時間に雲泥の差があるので、最初は「書き」をすごく面倒くさがっていた。なので、「とめはねい」、まして「きれいに書ける」ところまでは言わないようにしてきた。それもあってか、9月からフレンチスクールで新しい先生にあたると、「縦の線が全体的に曲がっている」と指摘された。

 

それが、あることをきっかけに急に自分からきれいに書こうと意識するようになった。それは、

 

  学校の先生にはなまるをもらうため

 

大好きな先生に褒められたいというただそれだけの理由で、きちんと書けていても、何度も消して書き直し、はなまるに値する字を書こうとするようになった。

 

なので、家庭学習でも字がきれいかどうかで、〇と「はなまる」に分けることにした。そうすると、すごくよくがんばり、普段の字もどんどんきれいになっていっている!花丸の威力ってすごい(笑)!!!

 

f:id:edu-kachan:20210113060155j:image

 

字の美しさを指導するポイント

 字を教える段階で美しさは問わない

娘を見ていて思うのは、

 

  「読み」が無意識にできて、書きもすらっとかける段階

 

になって初めて、「美しく」に意識が行くんだなと。だから、初めからすべてをやろうとすると、嫌になってしまう。なので、字を覚える段階では「美しく」は目をつぶってあげないといけない。たまに、運よく、うまくかけた字に花丸を付けてあげれば、自然に「美しさ」に目が行く。

ただ、のちに「美しさ」につながるように、指導の時、ここだけは気を付けた。

 

① 書き順の基本

本当に初期のころに、「漢字がたのしくなるワークシリーズ①」の以下のページで、「書き順の大まかなルール」を教え、娘が間違えるごとに、この表を見せて、ルールの基本を思い出させていた。これで、あっという間に、娘は驚くような間違いはしなくなった。

 

f:id:edu-kachan:20210113060242j:image

 

② 一画につき、ひとつの唱え言葉

うちはのちのち「書き」に絶大な効果を発揮する、唱えて覚えるミチムラ式を使っている。でも、ミチムラ式を使う時、大事なことは、唱え言葉を丸ごと暗記しよう思わないことだと思う。初期段階で大事なことは「一画につき一つの言葉」ということを意識すること。

 

例えば、「口」の二画目は、「ヨコ、タテ」と言ってはいけない。「カギ」と一言でいう。そうでないと、二画で書いてしまうからだ。

また、「力」の一画目は、「カギばね」とうちでは命名して、はねまで一画で書き切るように意識させている。

 

f:id:edu-kachan:20210113060612j:image

 

字を整える段階で

①わかりやすく褒める

上に書いたように、丸か「はなまる」で、子供にフィードバックするのが一番わかりやすい。「この字、お手本みたいだね!」「うまくて、光って見えるよ!」とか、誉め言葉にはバリエーションを持たせて。

 

②具体的なコツを示す魔法の言葉

時々は、どうしたらうまくなるか、具体的に示してあげる魔法の言葉をかけてあげるといい。

例えば、「口」は四角に見えるけど、縦の線は微妙に内側に向かっているんだよ」とか「「の」は時計の針の12時ではなく、1時くらいから始めるとかっこよく見える」とかいうように。

 

美しさの次に目指すものは?

 それは、速さだと思う。

ある程度美しさは崩れてしまっても、やはり早く書けないと、実用性がない。教室でも、板書の写しが遅いと、本来の学習内容になかなか時間を避けない。それが、変に美しさにはまってしまって、国語の授業が書写の授業に様変わりしてしまう児童がたまにいる(笑)

 

というわけで、漢字の学習は

  読める

  →見よう見真似で書ける

  →書き順を意識して書ける

  →形を整えて書ける

  →速く書ける

  →普段書く文で自然に漢字を使える

 

位のスモールステップで、子供に応じて、指導の言葉をかけていくかなくちゃいけないと娘から学んだ私。これまではこれをいっぺんにやろうとしてきたところがあるなと反省。段階を間違えた声掛けは、子供のやる気をそいでしまうので要注意。

 

学校でたくさんの子供を教えたときに得られる気付きと自分の娘を継続的に定点観測できることから得られる気付きとまた違って面白い。後者は、もう後はない(笑)ので、楽しまないと!

 

 

 

 

 

「生徒役」に夢中! どんな先生が良い先生?

年末、北海道にスキーに行ってきた。

私のスキーの実力は、「中級」。

大人になって始めたこともあり、いつまでたっても自信がないし、ある程度滑れるようになったあとは、上達した気がしない。

スキー大好き人間の夫に付き合って、1年間に1回、行く程度だし、無理せず中級をのんびり降りてくる程度なので、上達するはずもない。

 

今年は、子供たちも大きくなったことだし、一念発起し、スキースクールに入ることにした。それがとっても楽しくて!、生徒役に夢中になった話。

 

  

3つのタイプの先生

なんと、三日間別々の先生に教えてもらった。その3人がそれぞれ特徴的で、スキーというよりかは、教え方を学ぶことになった。

 

①とにかく楽しいことが最優先の先生

 

「高いお金払って、スキーに来てるわけですよね?」

「楽しくなかったら、もったいなくないですか?」

「なるべく楽に滑ってください、筋トレしたかったら、わざわざ寒い中こんなところに来るよりジムに行けばいいわけですから。」

「いろんなスクールでは、どちらかの足に体重を載せるとか片足ずつあげてみるとか言うけど、そんなに楽しくないので、全部忘れてください。」

 

という感じで、ジョークばっかり飛ばして、とにかく楽しく滑れことばかり言う。

 

してくれたアドバイスは、「斜面に対して80度に体がなるように意識して、ターンするときは前方に120度になるように意識してみてください」

 

これしか言われないので、それだけに集中して滑っていたら…

 

   ほんとに楽しかった!!

 

でも、私も含めて最後にはみんな、「何か改善するところはないですか?」と質問することに。

 

  「僕が何も言わないと言う事は、できてるってことなんです。いや皆さんほんとにうまいですよ。このクラスはレベル4なんですけど、内容は、レベル5になってます。」

 

とこれまた褒め上手。

 

なんでも、先生自身が厳しい先生に子供の頃に当たって、本当にスキーを嫌になってやらなかった時期が1年ちょっとあるとのこと。

あっという間に、時間が過ぎて、終わったときには、もっとやりたいと言う気持ちでいっぱいだった。

 

②ごちゃごちゃ言わずに、自信のある練習方法を淡々とやる先生

 

2日目の先生は、ボスニアから来たというポーカーフェイスの先生。メンバーが、軽口を叩いても、ほとんど応じずというか、真面目に応じて、とにかく練習。そのためにスキーのレッスンとってんでしょ?という感じ。

 

「この練習方法は、ほんとに効く」と言って、横滑りするときに足を上げろとか、足を✖にしろとか、いろいろな練習方法を次から次へとやった。

 

効果はあるのかもしれないけれど、ずっと、先生の指示であれしろ、これしろと言われてるだけで、自分自身がそれを消化して滑る時間がないので、あまり効果を実感できなかった。何よりも、面白くないので、何度も時計を見てしまった。そして、1日のコースだったけども、半日で辞めてしまった。

 

③理屈付きで説明してくれる先生

 

2日目の先生と同じように、自分の経験で編み出したきた、練習方法を色々と試したんだけども、ひとつひとつに丁寧にどうしてこの練習が大事か、体重の具体的な移動のさせ方、足の裏のどこに体重を乗せるかのイメージなどを丁寧に教えてくれた。

 

理屈で理解したいタイプの私には、すごく納得がいく指導法だったんだけど、いかんせん説明が長くて実際にやろうって言うときには体が冷えてしまってうまく動けなかったのが残念。

 

後は、情報すぎて、うまく1つに集中できないように感じた。というか、考えすぎて、体がうまく動かないというか。

 

でも、午前の最後の時にビデオ撮ってくれ、自分の滑りをメタ認知することができたのはとても良かった。

 

午後は、先生に言われたことを意識して、自分で滑ったら、すごく上手くなったように感じた。

 

学習者の好みで分かれる「良い先生」

 

  褒め上手でとにかく楽しいことを追求する先生

  ストイックに効率的に教える先生

  理屈を教えたり、メタ認知させる先生

 

どの先生も、それぞれの良さがあったなと思う。私に上達を感じさせてくれたのは、理屈を教えたりメタ認知させてくれる先生だったけど、それが3日目の先生だったからかもしれない。そもそも、1日目で楽しいと思いをしなかったら、2日目は行かなかっただろうし…どの先生の教え方もとても参考になる。

学習者のタイプによって、好みが分かれるだろうな。

 

学習者の習得段階で別れる「良い先生」

 

学習者のレベルによっても「良い」先生の定義は変わるのかなあとも思った。今回の私のレベルは、中級なので、ある程度の基本の習得は済んでいるわけなので、

 

  クリアしてないポイントを意識

  ある程度の滑り込み

 

が必要なんだと思う。

①の先生は、楽しく滑り込みをやってるうちに、わかってないポイントは自然に治るだろうと言う考え方だっただろうし、② ③の先生はクリアしてないポイント意識させるところに集中していた気がする。

 

これが初級だったらどうだろう。やっぱり、ポイントは本当に1つに絞って、とにかく楽しむことなんだろうなぁ。

 

上級だったら、森の中やこぶなど、自分で挑戦してみたいコースを選んで、そこに必要なテクニックを磨いていくし、その時々に足りないテクニックを教えてもらったり、回数をこなして体得していくしかないんだろうと思う。

 

これは、今、私がやっている漢字指導法でも同じこと。ホップ・ステップ・ジャンプで分けてるけど、それぞれにそんなイメージを持ってカリキュラムを作るとうまくいくんじゃないかと思った。

 

あれれ、仕事の事は一切忘れて、四日間スキーに専念したつもりだけど、やっぱり仕事の事考えてる!

 

いつも、半分いやいやスキーに付き合っている私が、毎日、積極的にスクールレッスンを取るので、夫はついに、スキーに夢中になってくれたかと喜んでいたけど、実は「生徒役」に夢中だったのであ〜る。

 

 

 

 

 

 

日仏バイリンガル、13歳息子の今

先日、16歳の娘がどうやって漢字の難しさを乗り越えたかというインタビューを受けた話を書いた。

 

edu-kachan.hatenablog.com

 

聞きながら、きっと、また何年かしたら、違うように日本語と自分の関係を捉え直す気がして、16歳の今を本人のみずみずしい言葉で映像で残したのはとても貴重なものである気がした。

 

そこで、今日は、13歳の息子の今を私の言葉で記録を残しておくことにした。

 

中一の第二次嫌々期

 小4,5年でピークに日本語(特に漢字)が嫌になった息子だけど、ミチムラ式漢字講座で漢字を覚えるコツを得た後は、また、それなりに補習校を続けてきた。

1年半前に日本に戻ってからは、フレンチスクールの授業に組み込まれている国語の授業を適当にこなしてきていた。フレンチスクールの学習量では足りないと判断したので、公文の国語も足して、だましだましやってきた。

 

でも、他の姉妹と違い、学校ではフランス語話者とばかり友達になり、日本にルーツを持つ友達とはあまり会わない様子。漫画は時々読んでいるけど、本は興味がありそうなものを借りてきて並べてもほとんど手が伸びない。

9月から中1の国語の教科書を授業が始まると、知らない漢熟語のオンパレードで、バイリンガルの子供が通る

 

  中1の壁

 

に思い切りぶち当たっている息子。

「どうせやってもできないし!公文やめたい!」

という息子をなだめたりすかしたり、しかりつけたりして、量を減らしてもとぎらすことはないように、ほそーーーーーーーーーい糸でつないでいる状態。

 

息子自ら描いた今年の抱負

 そんな息子が珍しく昨日、

 

「ママ~、昨日寝られなかったから、一気に今年の抱負を書いてみた。見て!」

 

と、なぜか英語で書いたA4 4枚分の手書きの紙を持ってきた。

まず、何語であっても自分から文を書く事がほとんどない息子なので、びっくりしながら読んでみて、内容にさらにびっくりした。

 

  • 毎日朝晩デオドラントを塗る
  • 歯磨きは毎日2回する
  • 性に関するギャグは言わない

 

などと、日常生活の笑っちゃうのもあったのだけれども、

 

  • 宿題を出た日にやる
  • 時間がかかる宿題は計画的にやる
  • Instagramは、コミニケーション以外には使わない
  • 妹とできるだけ遊んであげる
  • 自分のことができたら人を手伝う

 

など、感心するものもあり(しつこく言ってきてよかった!)

 

  • 投資の勉強する
  • 携帯電話を安く買って修理して売って儲ける

 

など、私が中学生の時には思いつきもしなかった事が書かれていた。息子はとにかく、小さい頃から「商売」に関心があり、どうやったらお金を儲けられるかということに興味持って、これまでもクレープを売ったりしてきたので、この子やっぱり起業家かビジネスマンになるのかなと思って眺めている。

 

13歳の息子と日本語

 

日本人の母としては、もちろん日本語の勉強をどうする気なのかが気になるところ。

最後の方~~に、あった!

 

  • 将来自分が進むべき方向を決める。(テクノロジーか数学か、科学か、ファイナンスか)それに合わせて、日本語を続けるか、英語を極めるか決める。

 

ここまで考えているなら、日本語を続けるかどうか(やめるというより、休むというか、ペースを落とすという感じかな)をもう本人の意志に任せたらいいな、と思った私。

 

  「そこまで考えているなら、自分で決めたらいいよ。」

 

という私に、

 

 「でも、やめたら本当は悲しんでしょう。無言のプレッシャー感じる~」

 

という上二人(笑)。どんな選択をしていくのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

16歳娘、バイリンガルとしてインタビューを受けるの巻

ファシリテーターを務めるマルチリンガル漢字指導法研究会のメンバーからのご要望 

 

  既に漢字イヤイヤ期を脱したお子さんの生の声を聞きたい

  各発達段階で子供はどのように感じ、周囲はどのように支えたのか知りたい

 

に応えるべく、うちの娘が、インタビューを受けることになった。

 

 

主なインタビュー内容

日本語が嫌になった時期があるか?

どうやってそれを乗り越えたのか?

日本語を勉強して良かったと思えた瞬間はあるか?

漢字をどのくらいまで使いこなせるか?

漢字に対してどういう勉強をしたか?

親が~してくれたから漢字学習が続けられたということがあるか?

高学年になり日本語で読書するのが難しくなった時どうしたか?

日本語を学ぶモチベーションは何だったか?

日本語を現地語とバランスよく学ぶことができたか?

保護者や後輩にアドバイス、言ってあげたい事は何か?

 自分の子供に日本語を継承したいか?

 

親の言い訳

 

インタビューの中で、娘が涙目で訴えることに、

 

「中学の時、やりたくないならやめればいいと言われたのが辛かった。」

 

というくだりがある。

正確には、「宿題をやらずにただ惰性で補習校に行くのはやめなさい。宿題をやりたくないのであれば、やめなさい」です(笑)

本人としては、「やりたくないけれど、やらなくてはいけない。でもやりたくない。」なので、慰めたり励ましたりして欲しかったんだと思う。

当時は、アメリカに住んでいて、英語もやらないといけなかったので、もう少し寄り添ってあげるべきだったかな~反省。

 

でも、これは私なりに本人の性格(親に言われたことと反対なことを言いたくなる、負けず嫌い)を見越して、していた選択でもある。中学に入るときに、「補習校続けるか続けないかは自分で決めていい。そのかわり行くのだったらただそこに行くだけというのではなくて、宿題をきちんとやらなくちゃいけない。」と話して、自分でした選択なのだからと、結構突き放していたなと思う。

 

小学校のうちは、「親の選択」を押し付けているという引け目も少しは感じていて、親のためでなくどこかで自分なりに日本語を学ぶ意味を見つけてもらわないと、と焦っていたこともあるかもしれない。

 

ちなみに、現在、中一の息子に、やめてもいいという選択肢はあげてない。

最近、それに気づいて娘がこそっと私に、「ママ、どうして弟にはやめていいって言わないの?」と聞いてきた。

答えは簡単。

同じ歳だけれども、同じように精神的に発達してるわけでは無いので、今、息子にやめてもいいと言ってしまえば辞めちゃうから!

 

新しい発見

 

  親は中2まで子供に伴奏すべき

 

というのが娘の口から出てきたこと。

私は、小六までは親が責任をもって舵をとるべきと思っていたけれども、本人の経験から、小六が早すぎるということがよくわかった。今、中一で正しく!第二次嫌々期に入っている息子に、私よりも娘の方が熱心に、

 

  今は大変、でもやめないほうがいい、もう少ししたら楽になる

 

と説得してくれるほどである。

 

 16年間を振り返って

 いろいろ反省することはあるけど、それでも、やってよかったなと思うこと。

 

 

①確固たる方針を貫くこと

 

  私が私である事を確認するために日本語が必要

 

みたいなことを日本語を学ぶ意義について、娘はインタビューで答えていた。

これは、まさしく私が2つの言語をきちんと教えたいと思った理由そのもの。

娘にそういうふうに話したかどうかよく覚えてないのだけども、娘の口から「自分が日本人であることを確認するために日本語が必要」という話が出てきてそれが彼女の日本語を学び続ける1つの大きな理由になっている事は、意外でもあり嬉しいことであった。おそらく息子はそういうタイプではないので、これから日本語を続けるとしたら別の動機付けが必要なんだと思う。でも、親として何か1つゆるぎないもの持っていると、子供に伝わるか、子供がそれを押し倒して別の何かを見つけるかにつながるんではないかなと思う。

 

 ②子どもを見ながら絶え間なく日本語を学ぶ環境整えること

幼いころの読み聞かせはもちろん、定期的に補習校に通ったり、日本の一時帰国時には、学校に通ったり、同じような状況の友達とプレイグループを企画したり、毎朝、日本語を勉強するようなルーティンを作ったり、年に1度は漢検をセッティングしたり…すごくよく考えてやっていたわけではないけれども、途切れることなく子供の様子を見ながらできることを最大限にやってきたなとは思う。

いろいろ忘れちゃってたけど、娘の話を聞きながら、それが全てなんらかの形で活きてたんだなぁと感慨深くあった。

 

最後に…全体として思ったことは、私は

 

  継承語としての日本語教育をひたすら母語に近い形

 

で行ったんだぁということ。

夫の仕事であちこち住むことになったけど、日本語とそしてもちろんもう一つの母語、フランス語が学び続けられるということを第一条件に、仕事や住む場所を選んできた。

 

でも、それはすべての人にできるわけでない。

仕事や経済的な負担で住む場所や一時帰国を選べない人もいるし、パートナーとの関係で日本語にそんなに力を入れることができない人もいる。近くに日本語の教育機関や友に励まし合える仲間がいない人だっている。

私やうちの子供たちは、本当に恵まれてきたんだと思う。

 

うちの娘の話は、そういうわけで「外国語に近い形で継承語日本語」を学んでいるご家庭にはあまり参考にならないかもしれないけど、何らかの形で読んだ方が自分の継承教育の方針について、考えるきっかけになったら嬉しい。

 

 

 

 

 

 

「するすると漢字をインプットする具体論」セミナー②

前回のつづきで、松田先生のセミナー備忘録。

 

edu-kachan.hatenablog.com

 

 

やってはいけないこと

①読みにとどめる。

ついつい、私たちは「読み」ができたら「書き」と思ってしまうが、幼児の段階では、書きまでやらないほうがいいというのが先生のご意見。

 

→これは漢字に限らずひらがなでもそうだと思うけど、教師に限らず親もなぜか初期の文字指導の「書き」には異様に熱心である。それが、往々にして子供が自由に伸びる芽を摘んでしまっていることが多いので、松田先生の意見に大いに賛成した。

 

②間違いを指摘しない。

万一、幼児が自分から書いた場合には、間違っていても間違いを指摘せず、ひたすら褒める。

 

→これもあるあるの話。多分、どうしても、「最初に間違えて覚えたらずっと間違えてしまう」という強迫観念があるんだと思う。でも前回書いたように、

 

  子供の書く漢字は字ではなく絵

 

思っていれば、この泥沼に足を突っ込まないですむ。意気揚々と「難しい字」を書いて見せに来る子供の出鼻をくじくような事はしたくない。

 

③漢字を単体ではなく熟語で教えていく。

 これはさすがに先生ではいないと思うけど、親は基本的には、幼稚園の時から小学校の先取りをしようと、1年生の漢字の一覧表を子供の覚えさせてしまうとしまいがち。この時、漢字を単体で教えてしまうことが多いけれど、子供にとっては、具体物のほうがうんといいし、実際にそれを使う画面の熟語で教えていた方がずっと定着が良いのはよくわかる。 

 ④実社会で漢字で書くものは漢字で書く。

 これもよくありがちなことなのだけれども、子供がひらがなを習得して漢字を学び始めると、習った漢字は漢字で書き、残りは全部ひらがなで書くといったことを周囲は始める。

 これは一見親切なんだけれども、これもやっぱり子供の学ぶ力を削いでしまっていると思う。そもそもひらがなで書かれた時点で、分かち書きなどしない限り、どこが単語の切れ目かが分からなくなり、意味もわかりにくくなる。その上、実社会にはそういうものが存在しないので、漢字で書かれた時点でわからないと判断してしまう。何が書かれてんだろうと想像する機会を奪ってしまうのだ。さらに後始末が悪いことには、こういうことに慣れていると、

 

  「先生、その漢字まだ習ってません!」

 

と、いちいちこちらの板書に対して文句をつけるようになってしまう。

 

効果的なインプットの方法

①ルビの降り方

 先生のオススメのルビの振り方。

 

  縦書きなら左側に

  横書きなら下側に

 

つまり、私たちが通常やってしまうこと、本などでされていることの逆!

 

これはもっともなことだなと思った。

私たちが物を読むときの視線の移動の仕方について、先生が指摘されていたのですが、ルビが先に目に入ってしまうと、漢字に目が届かないので、いつまでも読めるようにならないという話。なので、わざと見にくくすることが、漢字に触れる機会になり、読めるようになるのではという話。

 

ルビがあると、なかなか読めるようにならないので、これまで「少しずつ消す」という方法をとって起きたけれども、その工夫だけでだいぶ変わるかなと思った。

 

②漢字は「学ぶもの」ではなく「そこにあるもの」という環境づくり

 先生がお勧めしたのは、付箋に物の名前を書きそのものにペタペタ貼っておくという方法。

 

インテリア的には厳しいけれども(特に、ヨーロッパ人は、トイレに暗記するもの貼るというのも許せない人種!)、時々そういうことやってみてもいいなと思った。

 

ある日、学校から帰ったら、教室に入ったら、そこら中に付箋が貼られてて、なんて読むのか予想する。1回剥がしてから、もう一度子供が貼ってみるなんて活動を1度するだけでも意識はずいぶん変わると思う。

 

というわけで、本当に学びの多いセミナーだった。

また、自分の子供やクラスの子供といろいろ試してみて、効果があった事は、記事にしたいと思う。

 

「するすると漢字をインプットする具体論」セミナー受講!

11月30日に learnjapanさんが主催する国語WORKS松田先生の

 

  漢字教育のポイントするすると漢字をインプットする具体論

 

セミナーをオンラインで受講した。

 

 

www.learnjapanonline.com

 

これまでの経験知として持っていたことが、すっきり言語化されて、腹落ちしたことがたくさんあり、とても有意義だった。

 

また、私は幼児教育はしっかりやったことないので、先生のこれまでの経験の集大成を聞かせていただき、それもすごく参考にもなった。 

 

学んだことがたくさんあるので、何回かに分けて振り返りたい。今日は、

 

  幼児にするするとインプットする具体的な方法

 

について。

 


「読み」にとどめる。

親としてはどうしても、欲張って「書き」までやらせたくなるが、「書き」までは教えないことをお勧めしていた。もし、子供が書きたがって書いたとしたら、間違ってもそれを指摘したり、とめはねなどの細かい事の指示を出さない。

→これまでも何度かブログに書いたが、娘を通してつくづく思ったのは、

 

  「読み」と「書き」の両者には大きなハードル

 

があること。まだ、運筆も始めたばかりの子供たちに、画数の多い漢字を書かせたり、なおかつ、マスに収めろと言ったり、「とめはね」をいうのは本当に酷なこと。ただの漢字嫌いにさせる何者でもないと思っていたので、大いに納得した。

 

「読み」は1つだけ教える。

音訓同時インプットなど、欲張らず、

 

  幼児に一番身近な読みを1つだけ

 

教える。

 

→ 幼児に関して言えば、ほんとにこれでいいと思う。

ちなみに小学校でも、1. 2年生までは教科書に出てきた1つの読みだけを基本は教えていく。ただ、そうすると、3年生での負担が著しく大きくなってしまう。

3年生では、

  • 学年配当漢字が160から200個増える
  • 抽象的な語彙が増えてくる
  • 子供も親も学校生活に慣れ、気が緩むころ

というところに、いきなり新出漢字で、音訓同時インプットされると、子供は本当に混乱するし、もうできないと思ってしまう。

なので、小学校に入ったら、両方覚えなくてもいいのだけど、音訓読みそれぞれでできる熟語に触れていくのはとても大事だと思う。

 

漢字単体ではなく、熟語でどんどん教える。

目で見えるもの、子供にとって身近で認識できるものを熟語で漢字を教えていく。この時、あまり熟語の成り立ちなどを、詳しく説明しすぎない。 

例えば、新幹線という熟語はそのまま電車の画像と一緒に子供の中に入れば良いのであって、「新」には新しいと言う意味になるとか読み方があるとかごちゃごちゃ説明しない。

 

→ほかにも先生が出された例、「椎茸、茸、思う、菌類」はどの順で子供にわかりやすいかというのがすごくわかりやすくて、大いにうなずいた。

ついついごちゃごちゃ説明したくなるけど、子供が気づくまではいちいち説明しないことの大事さもよくわかる。大体ごちゃごちゃ説明しても聞いてない(笑)!

 

発音よりも漢字の意味を優先して教える。

読みができなくても、その漢字を見れば、何を指しているかわかる方が優先。

漢字は表意文字なので、その意味を見えるようにすると、子供はどんどん覚えていく。なので、学年配当漢字など、全く無視して、子供にとって意味にアクセスしやすい漢字から導入する。例えば、子供にとっては、「犬」というより柴犬という漢字の方がはるかに身近で、覚えやすいとのこと。

 

→自分が全くその国の言語を理解しない国へに行った時のことを思い出しながら聞いていた。

すぐに覚えてしまうのが、「出口」「入り口」「トイレ」などの言葉だ。発音できないけれども、必要だし、コンテクストから理解して、すぐに認識できるようになる。

先生が言いたい事は、子供にとっての漢字も私たちが外国語の表記を記号としてそのままとらえるのと、同じだということだと思う。

読めなくても、子供にとって必要な漢字をそのまま画像としてインプットしていけば認識できる漢字数も増えるし、自然に読めるようになるだろう。

最近娘にやっているのは、テレビの天気予報の一覧表で自分の住んでいる「東京」の情報を読み取ること。きっと、給食の献立を漢字かな混じり文で朝、見るのもいいだろうな。こういう実生活に結びついたものはきっとするする入るはず。

 

幼児にとって漢字は「記号」「画像」と心得る。

  子供たちにとって、漢字は絵を書いているのと全く同じ感覚

 

と先生は言う。

文字に正誤あるが、絵には誤りは無いはず。

なので、子供の書いた漢字にいちゃもんをつけない。

 

→これは全くその通りと思っていて、小一の娘には、これまできれいに書けとは言わずにきた。

ただ、小学校に入り、先生から注意を受けるようになった。

  

  「はじめに変な癖をつけないことが大事」

 

という先生からのごもっともなコメントに、もう少し注意した方がよかったかなと、ちょっと気持ちが揺らいでいる時だったので、これがなにげに私にとっては1番ありがたい話だった。気持ちが固まった。

 

  幼児の時は漢字は絵なのだから、指導しない。

  小学校になったら、字として少しずつ指導を入れていく。

 

それでいいんだと。

 

今回のセミナーの講師、松田先生は、もともと素読の先生である。

漢字の話だけでなく、素読の話や子供を飽きさせないテクニックなども、すごく勉強になった。

先生になってしまうと、自分が教えることばかりに熱中してしまうけれども、身銭を切って、一流の先生の授業受けることの良さを改めて感じたセミナーだった。海外で教えてる先生はもちろん、日本で教えてる先生、親御さんにお勧めしたい!

 

次回、効率的なインプット方法とやってはいけないことについて、続きを書く予定!

乞うご期待!



kokugo-works-h.main.jp