世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

アメリカの公立学校を行く⑥~飴とむちの使い分け

子供たちが自律して学習に取り組んでいけるように支援していく のは教師の仕事だと思うが、その過程には必ず 「飴とむち」 の介入が必要だと思う。 問題は、何を「飴やむち」にするかということ。 飴になるのは… . スティッカー、賞状、給食のおかわり など…

アメリカの公立学校を行く⑤~本はすぐ手に届くところに

edu-kachan.hatenablog.com で、IT機器の導入が進んでいること、保護者が学校の良しあしを決める一つの基準になっていることについて書いたが、 「アナログ」的なことを決して軽視しているわけではない ことが教室環境から伺える。 一番いいと思ったのが、 …

バイリンガル15歳の葛藤~勉強「してる」と「になってる」の違い

今日は中三の娘の話。 小学校6年生の終わり、補習校を続けるかどうか、娘に決断をさせた。 続けるなら、宿題もきちんとやること。 大変だけれど、いつかやっておいて良かったと思うはず。 これからは、自律して勉強できるように、ママもできるだけ口を出さな…

アメリカの公立学校行く④ IT機器の扱いは?

フレンチスクールの6歳の娘の先生と面談をした時のこと。 彼女が達成した項目を示す表を見せながら説明してくれた。 ひも通し 形の並び替え 文字の認識 など、実際に手や指を使って学習する内容がずらりと並んでいる。 そして、殊更に強調して、 「もちろん…

読み書きレベルの日本語を継承という決断

親の言葉(日仏語)を読み書きレベルまで継承する これが私たち夫婦が子供が生まれた時に決めたこと。 上の子はもうすぐ15歳。これまで、その決断を変えようと思った事は無いけれども、日々、どれだけ語学に時間を割くべきか、頭を悩ましている事は確か。でも…

補習校に苛立ちを感じたわけ

先日、上の二人の補習校の授業参観があり、うーーーん、と思ってしまった。 普段、同業者なので、懇談会などの場面では発言しないのだけど、 「全部を終わらせようとするのは所詮無理なので、大事なことにフォーカスしてほしい。知識の詰め込みは家でもでき…

帰国生の外国語保持~覚えたかと思ったら今度は忘れる心配 トホホ

大妻女子大学教授の言語学博士 服部孝彦先生の講演を間接的に聞いた。 「第二言語の忘却(second language attrition)」の研究はこの30年ほど前に始まったばかりとか。 どんな風に忘れていくか 能動的技能(productive skills)の方が受動的技能(receptive sk…

アメリカの公立学校を行く③~教室環境に学ぶ

一か月に6校の公立学校を見学したが、 どの学校、どの教室もオープン 実際にドアがオープンである場合も多いし、もし閉まっていても、入っていくことにためらいがない。子供たちも見学者に慣れている様子で、見向きもしない。 教師に一歩入ってまず思う事は…