世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

アメリカの学校

アメリカの公立学校を行く⑨~見事な学級経営のひみつに迫る

アメリカを去る前に一か月に一気に6校の公立学校を訪問して気づいたこと、学んだことを書き上げたこのシリーズ。これで最後に! 一番勉強になって、これからもなんでも参考にしようと思うことばかりなので、丁寧に書きたい。 見学したのは、シカゴ郊外にあ…

アメリカの公立学校の行く⑧~学校選択制の光と影②

前回、学校選択制の影の部分を見て、光の部分はドラフトで眠っていた…。 ギンギラに光りまくる、アメリカの公立学校の光が当たった部分を紹介したい。 「私は純粋に楽しいからやってる。」 公立学校に子供を通わせ、自分は弁護士として忙しく仕事しながらも…

アメリカの公立学校を行く⑦~学校選択制の光と陰

1ヵ月の間に6校の公立学校を回った。 そのうち5校は学校選択の光の部分、そして最後の1校は陰の部分だったように思う。 シカゴのダウンタウンの南部に位置する超高級住宅地にある公立学校。 オバマ元大統領やモハメドーアリの家があるシカゴ大学にほど近い…

アメリカの公立学校を行く⑥~飴とむちの使い分け

子供たちが自律して学習に取り組んでいけるように支援していく のは教師の仕事だと思うが、その過程には必ず 「飴とむち」 の介入が必要だと思う。 問題は、何を「飴やむち」にするかということ。 飴になるのは… . スティッカー、賞状、給食のおかわり など…

アメリカの公立学校行く④ IT機器の扱いは?

フレンチスクールの6歳の娘の先生と面談をした時のこと。 彼女が達成した項目を示す表を見せながら説明してくれた。 ひも通し 形の並び替え 文字の認識 など、実際に手や指を使って学習する内容がずらりと並んでいる。 そして、殊更に強調して、 「もちろん…

アメリカの公立学校を行く③~教室環境に学ぶ

一か月に6校の公立学校を見学したが、 どの学校、どの教室もオープン 実際にドアがオープンである場合も多いし、もし閉まっていても、入っていくことにためらいがない。子供たちも見学者に慣れている様子で、見向きもしない。 教師に一歩入ってまず思う事は…

モンテッソーリ式の底力を知る

アメリカでも、フランスでもモンテッソーリ式の幼稚園が人気だ。 しかも何故か、モンテッソーリ式の幼稚園ではバイリンガル教育をやっているところが多いので、高い社会層の子達に人気がある。 私はと言えば、自分の子供入れたいと思った事は1度もない。理由…

アメリカの公立学校を行く②~PTAの仕事の一つ「資金集め」

毎年のように春になると、 今年は公立学校の夏休みが早く始まる という噂がまことしやかに囁かれれる。 理由は、教育予算が不足して先生の給料が払えないから。 すでにアメリカの夏休みは、2か月以上あるのに、それ以上休みになったら、子供の学力は?親の負…

アメリカの公立学校を行く①~私のルール

趣味は何?と聞かれると今まで困っていたんだけども、やっとわかりました。 学校巡り 好きで、ワクワクして、時間を工面してでもやりたいこと、やってきた事はこれ。 思えば、大学の選抜試験の時、 「あなたの教師としての資質は何だと思いますか?それを伸ば…

フランスの学校のポートフォリオの仕組み

初めてフランスの学校に足を踏み入れた時、すごいなぁいいなぁと思ったことの1つ。 きちんとファイリングをして、 学期や学年ごとにまとめること 幼稚園から、日々使っているプリント類は先生がファイリングして、何ヶ月かに1回、持って帰ってきて親に見せて…

やっぱり「起業の文化」、アメリカ

コミュニティカレッジでで受けた、オフィス365のコースの最終課題は、 マイビジネスをエクセル、ワード、アクセス、PowerPointを駆使してプレゼン だった。すでにビジネスを持ってる人はそれを、そうではない人は架空のものでもいいので、パンフレット、収支…

やってよかったPTA~予期せぬご褒美

昨日、在米日本語補習校でPTAをやっていろいろな学びがあったことを書いた。 でもでも、もっと予期せぬ「いいこと」があった。それは、 自分の子供を親以外の大人に見守ってもらえるチャンス を得たこと。 先日あった卒業式。中2の娘は送辞の大役をさせてい…

日本語補習校でPTA執行部をやってみたら…

「PTAに対するポジティブな姿勢」というアメリカ文化?は、ここにある日本語補習校にも影響を与えている。 アメリカ式の 効率を追求 新しいことを臆さずどんどん取り入れようとする 本人が楽しむことを大事にする というのに加えて、日本人の良さ 責任感をも…

アメリカで親が一番手に入れたい情報とは?

前回、アメリカで皆がPTA活動に熱心な理由の一つに 情報収集 と書いた。では、一番欲しい情報は何か?それは、 子供の学歴形成のための情報 日本では大手予備校がそういう役割を果たしているのだろうけど、ここにはそういうものがないし、欲しい情報がお金を…

PTAはやったもん勝ち?!その心は…

アメリカの学校で驚いたことの一つは、 親がPTA活動を率先してやること 学級代表や遠足の引率、ゲストティチャーの役など、驚くなかれ、まさに争奪戦! そして、驚くのは、 新しく入学してきた人ほどやる 忙しい人ほどやる 父親と母親の参加率はほぼ同じくら…

自信をつけるのが仕事

娘の話から、日本の地方で教員採用試験の面接時の質問を思い出した。 「クラスに学習が難しい子がいたら、担任としてどうしますか?」 私の答えは、 「うーん、難しい子は本当に難しいですよね~。まず最初にやることは、何でもいいから、その子がほかの子よ…

数学教育 日仏米比較~日本が一番いいかな。

先日、子どもが通うフレンチスクールが開催した「数学の米仏比較」の講演会に行ってきた。 カリキュラム 仏:らせん状 米:積み木式 日:階段式 びっくりしたのは、アメリカのシステム。中3で代数、高1で図形といったように、学年ごとに学ぶ内容が決まってい…

ファンドレイジング(fundrasing:カンパ活動) 日本となんか違う

小学校5年生の息子は学校行事の一つとして、ケベックにキャンプに出掛けた。そのための資金稼ぎとして、先生主催のタレントショーが開かれた。土曜日の午後に催され、学年全体で60名程いる生徒のうち、15名程がショーに任意参加、数名の先生も参加して…