世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

末っ子、日本の公立学校に体験入学!

フレンチスクールが7月より夏休みに突入。

そこで、末っ子、日本の公立学校1年生に入れさせていただき、毎日通うことに。

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初めて日本の小学校に通う娘が

どんなことにびっくりするのか、戸惑うのか

興味津々な私。

まだまだ、言語化する前に馴染んでしまう年なので、毎日負担がない程度に、

なんとか聞き出そうとする私。

 

彼女が驚くことは、日本の学校の特殊なところ!

日本の文化のみで育った人はもう空気のようで気づけないこと。

そこに、日本の学校のいいところも改善すべきところも隠れていると思うのだ。

 

 

給食が素晴らしい

給食がとびきりおいしい!けど…

  デザートがない

と言う娘。これはもう、フランスとの文化の違い。フランス人にとって、ディナーやランチにデザートが付くのが基本。フレンチスクールの給食にはついてくる。日本人にとってはなくても別にいいもんだけど、これがないとフランス人は落ち着かないらしい。


教室にパソコンがない!

「教室に大きなテレビがあるんだけど、パソコンがないんだよ!だから、黒板でビデオを見ることはできないし、しかも、先生は黒板に書いた後、いちいち全部消さなくちゃいけないんだよ!パソコンならスイッチ一個なのに!」

 

これはもう、世代の差を感じますが、日本の学校のIT化の遅れも感じる。

昔、「黒板係」というのがあって結構人気があったんだけどなぁなどとも思いながら。

 

算数の授業の進みはびっくりするぐらい遅い

「3 +4とかすごく簡単な問題を1時間で1~2こやるんだよ!みんな答えわかってるのに、一個一個マグネット並べて一緒に数えたりして、どうしてそんなにゆっくりやるんだろう。」と娘。

「あなたはわかってるかもしれないけど、ゆっくりやってわかる子もいるんだから」

「じゃぁその子だけゆっくりやればいいじゃん。」

 

フレンチスクールでは、基本、算数は差が大きいので、ほとんど全体授業はしない(できない)とフランス人の先生に聞いたことがある。

その先生は、日本語補習校を一緒に見学したときに全体授業してる様子を見て、「少しは全体授業で取り組むことも必要かも」と感想を述べていたのだけど、日本の学校は全体授業にこだわりすぎている気もするので、個人差を受け入れて、個別学習もっと取り入れた方が良いのかもしれない。バランスが難しいけど。

 

 

みんなを待たなくてはいけない

これは、結構苦痛らしい。

「自分の前に食べ物が全て用意されても、お当番さんが着替えて席に着くまでは食べちゃいけないし、食べ終わった後もそこでじっと待ってなくてはいけない。みんな食べる速さの違うのに、どうしてみんな一緒にしなくちゃいけないの?早く終われたら他の事しててもいいんじゃないの?」と言う娘。

 

こうやって、よく言えば、周囲に気を配る習慣がこうやって身についているし、

悪く言えば、みんなが残業しているから帰れないみたいな日本人独特の同調の習慣が育まれてしまっているのかもしれない。

 

今回も娘の体験入学を通して、いろいろと学んだ私。

それに、

  なかなかやろうとしない縄跳びを友達とやると頑張っていること、

  はやりのアニメ情報を仕入れて世界を広げていること、

  わかったふりをしてもわかっていない日本語をこっそり聞いてくること、

 

などなど、体験入学でさらに成長をしていく娘を見ながら、

改めて受け入れ校に感謝の気持ちでいっぱいなのだった。