世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

小6息子、漢字の学び方が変わった~ミチムラセミナーの効用

去年の9月~今年の2月にかけて8回の子供向けミチムラ漢字セミナーを受けていた。

(興味がある方は、「漢字学習」のカテゴリーを参照)

 

はっきり言って、うちの息子はあまり積極的に参加しているタイプではなかった(笑)

土曜日の補習校の上に、時差の関係で日曜日の早朝に参加させられるとブーブー。

気持ちは痛いほどわかるので、あまり押さずに、私が学べればいいなといった軽い気持ちで参加。

それでも、息子は、

  漢字をパーツに分解して唱えて覚える方法を体得

これまで苦労していた字形を驚くほど、早く覚えられるようになった。

 

そして、最近息子の漢字を学ぶ姿勢が変わったのを実感。正直ここまで期待していなかったので嬉しい誤算。

 

  ①漢字を学ぶ自分をメタ認知→どうやったら身につくかを考えるように。

 

4月に補習校で小6になり、新しい国語の先生になった。

その先生の「漢字の教え方」について、息子の指摘。

「書き順、その漢字の音訓読み、それを使った熟語って教えてくれるんだけど、たくさんあるから、すごく急いでやるの。これを使った熟語を教えてくださいってみんなに聞くんだけど、知っている子がちゃっちゃっと答えて、みんな知っているのが当然みたいに進むんだけど、僕が知らない言葉ばかりでさ。書き順なんかもういいから、その言葉の意味とか、どうしてその漢字が使われるか教えてくれたら、もっと覚えられる気がする」

おお、息子よ!そこまで育ったか!と、思わず抱きしめてしまった。

これって、自分の学びをメタ認知して、よりよく学ぼうとしているってこと。

小4の終わりごろに、「やってもやっても覚えられないから嫌だ、もう漢字やりたくない」と補習校の宿題を考えもせずに機械的にを埋めていた息子が、

  学びの主導権を取り戻した瞬間!

と言ったら大げさか(笑)でも、私はとにかく嬉しかった。

しかも、「先生に上手に伝えてみたら」という私に、「でも、自分の教え方批判されたと思って嫌な気しない?ママならどう?」と返す息子に、人の気持ちを推し量れるようにも成長したかと、ますます嬉しくなった私。

 

もう一つの変化は、

 

  ②漢字を見てその成り立ちを考え、辞書を見るように

 

息子 「次と女でどうして、姿(すがた)になるんだろう。」

私   (来たーーーーーーーーー!この機を逃してはならない!平然を装いつつ…)

「調べてみる?何で調べる?読み方?音読み?訓読みでも調べられるのかな?」

息子&私

「次はきちんとそろって整っている、それに女を合わせて姿かぁ、あんまりよくわかんないね。」

息子

「女は髪がきちんとそろっているか、いつも外見(すがた)を気にしているからじゃない?男は頭がぼさぼさでも気にしないじゃん」

 

そもそも漢字を学びながら、成り立ちについて「どうして?」と考えること自体が素晴らしいし、それに加えて、漢字辞典まで手が伸びたことが進歩。

まだ、漢字辞典に手を伸ばすまで、私の一押しが必要だけど、それも時間の問題とほくほくしている私。

 

ミチムラ式のカード自体は、日本の教科書を使う子供用に開発されているので、海外で継承語として漢字を学ぶ子には使い勝手が悪い面もある。でも、こんな風に間接的に親である私や本人の漢字の学び方に影響を与えてくれたなあと実感している。

きっと、こんな変化は参加者それぞれにあったはずだし、カードの使い方も工夫次第。今は、オンラインで世界中とただでつながれる時代、だったら、こんなよもや話を交流できる場、実践を交流できる場があったらいいなと思って、

www.learnjapanonline.com

さんとのコラボで

  継承語としての漢字の教え方研究会

というコミュニティを3月に立ち上げた。

親とか教師とか研究者といった立場に縛られず、でも、それぞれの強みを生かしつつ、共に成長していけるコミュニティにしたいな。「来る者は拒まず、去る者は追わず」でさらさらっとつながり、でも、必要な時はがしっと手を取り合えるよう、初めてのファシリテーター役、楽しんでる。

なんと、4月からは道村先生もコミュニティに参加してくださり、益々楽しみ。

 

コミュニティに興味がある方ぜひ、下記にアクセスしてみてください!

https://www.facebook.com/events/424442995052562/