世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

ブックレビュー 「同時通訳者のカバンの中」

 

たまたま図書館で子供の本を返すときに、予約本のところに入っていて、当時、翻訳をお仕事にする人が

  翻訳者の仕事はテクノロジーを駆使して翻訳されたものを手直しすること

というブログを読んで衝撃を受けた後だったので、借りて読んだ本。

 

結果的に、そのことについては、あまり書いていなかったのだけど、伸び悩んでいるフランス語の勉強法のヒントをたくさんもらえてよかった。

 

こんな人にお勧め

CEFRでB1-B2レベルくらいで伸び悩んで、どう勉強したらいいかなと思っている人

 

テクノロジーを使えば勉強はいらない?

テクノロジーはそもそも、人間の能力を拡張するためのもの。

ある程度、英語がわかるからこそテクノロジーの力が発揮される

 ①日本語を英語にするのに和英辞書サービス、機械翻訳を使う

 ②出てきた英語がほんとに自然に使われるものなのかを判断する。自信がない場合は、英文をサーチエンジンに入れて答え合わせをする

 ③シソーラスなどの類語辞典のサービスを利用してより良い表現がないかを検索する

 

⇒googleトランスレートを使うことは多くなったけど、なぜか、何となく大丈夫なのかなという不安があった。これを読んで、機械に任せられるところはどんどん任せて、自分は

  人間にしかできない微妙な言い回しや確認作業に時間を割いたらいい

んだということに気づけた。

 

 

ディクテーションのやり方

 ①1回目の視聴の時は内容理解するようにする。日本語字幕で見ても良い。

 ②1回目で大体、理解度できたと思えば、2回目の視聴ですぐに書き取りをする。

あまり自信がない場合は、2回目は英語字幕にして実際にはどんなセリフが言われてたか確認。

 ③そして3回目にいよいよ書き取り。

1- 2分聞いたら、一時停止。書き取れるまで何度も巻き戻して聞き直して、書き留める。最初のうちは何回も再生しなくてはならないかもしれないけど、それでもいい。

 

⇒「プロでもこのくらいスモールステップで進むんだ!」

というのが純粋な驚き。いきなり、書き取ろうとすることに無理があり、続かないんだというのが学び。

 

洋書の本の読み方 

同時通訳者でも、英語の本を読むには日本語の本の何倍もエネルギーが必要。なので、気になる本はまず日本語版で先に読む。そして面白かったら、その後オリジナルの英語版を読む。目的は、たくさんの本を読んで表現を学ぶこと。

  その目的を達成するためのプロセスはできるだけ敷居が低いやり方の方が良い

日本語版を読んでからだったら、「予測力」がつくのが良い。知らない単語があっても、内容を推測しながら読み進める力がつく。

 

⇒言語習得には読書に勝るものなし

と心得ているものの、やはり、隙間時間、日本語とフランス語の本が並べられれば、短時間でたくさんの情報を仕入れられる日本語に手が伸びる…。で、フランス語読書が続かない。わからない言葉を辞書で引こうと思うとなおさら億劫。

これを読んで、

  辞書を引かずに読める本=すでに日本語で知っている本

というのにアンテナがたった!

早速読んだのは、

 

f:id:edu-kachan:20200314073947p:plain

https://www.amazon.co.jp/Le-liseur/dp/2070126919

これは、寝る前のリラックス読書で、最後まで読めたし、いろんな表現を学べた!

後は、興味がある教育分野なら、学術書でも、楽しく読めることに気づけた。

フランス語読書のコツは、

  辞書を使わず読めるレベル、内容(すでに内容を大体知っている)

  辞書を使ってでも読みたい内容

だと悟った!

アウトプット、音読する習慣、書き写す習慣をつける

-外国語に日常的に触れる環境作り

-Twitterでエコノミストのアカウントをフォローする最新記事の見出しをおう

-Podcast

-NPR のHow I built this

書き起こしの掲載されているので、聞き取れなかったところを復習するのに便利。Podcastは、スマホだと音声の速度調整もできる。

−普段は聞き流す程度にして週2回しっかりと聞き取り練習として取り組むといったメリハリの利いた聞き方

−オンライン辞書の「ワールドオブザイヤー」は押さえておきたい

 

⇒などなど、いろんなヒントがちりばめられていた。

なかなか、語学に時間が取れないのだけど、

  メリハリ学習方法(聞き流す+集中をたまに)

  覚えたいフレーズは書いて音読

を習慣化したい!

  

読んでみたくなった本

『Designing your life how to build will leave it, joyful life』 Bill Burnet

 『that start up way how modern companies use entrepreneurial management to transform culture and drive long-term growth』Eric Ries