世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

「するすると漢字をインプットする具体論」セミナー受講!

11月30日に learnjapanさんが主催する国語WORKS松田先生の

 

  漢字教育のポイントするすると漢字をインプットする具体論

 

セミナーをオンラインで受講した。

 

 

www.learnjapanonline.com

 

これまでの経験知として持っていたことが、すっきり言語化されて、腹落ちしたことがたくさんあり、とても有意義だった。

 

また、私は幼児教育はしっかりやったことないので、先生のこれまでの経験の集大成を聞かせていただき、それもすごく参考にもなった。 

 

学んだことがたくさんあるので、何回かに分けて振り返りたい。今日は、

 

  幼児にするするとインプットする具体的な方法

 

について。

 


「読み」にとどめる。

親としてはどうしても、欲張って「書き」までやらせたくなるが、「書き」までは教えないことをお勧めしていた。もし、子供が書きたがって書いたとしたら、間違ってもそれを指摘したり、とめはねなどの細かい事の指示を出さない。

→これまでも何度かブログに書いたが、娘を通してつくづく思ったのは、

 

  「読み」と「書き」の両者には大きなハードル

 

があること。まだ、運筆も始めたばかりの子供たちに、画数の多い漢字を書かせたり、なおかつ、マスに収めろと言ったり、「とめはね」をいうのは本当に酷なこと。ただの漢字嫌いにさせる何者でもないと思っていたので、大いに納得した。

 

「読み」は1つだけ教える。

音訓同時インプットなど、欲張らず、

 

  幼児に一番身近な読みを1つだけ

 

教える。

 

→ 幼児に関して言えば、ほんとにこれでいいと思う。

ちなみに小学校でも、1. 2年生までは教科書に出てきた1つの読みだけを基本は教えていく。ただ、そうすると、3年生での負担が著しく大きくなってしまう。

3年生では、

  • 学年配当漢字が160から200個増える
  • 抽象的な語彙が増えてくる
  • 子供も親も学校生活に慣れ、気が緩むころ

というところに、いきなり新出漢字で、音訓同時インプットされると、子供は本当に混乱するし、もうできないと思ってしまう。

なので、小学校に入ったら、両方覚えなくてもいいのだけど、音訓読みそれぞれでできる熟語に触れていくのはとても大事だと思う。

 

漢字単体ではなく、熟語でどんどん教える。

目で見えるもの、子供にとって身近で認識できるものを熟語で漢字を教えていく。この時、あまり熟語の成り立ちなどを、詳しく説明しすぎない。 

例えば、新幹線という熟語はそのまま電車の画像と一緒に子供の中に入れば良いのであって、「新」には新しいと言う意味になるとか読み方があるとかごちゃごちゃ説明しない。

 

→ほかにも先生が出された例、「椎茸、茸、思う、菌類」はどの順で子供にわかりやすいかというのがすごくわかりやすくて、大いにうなずいた。

ついついごちゃごちゃ説明したくなるけど、子供が気づくまではいちいち説明しないことの大事さもよくわかる。大体ごちゃごちゃ説明しても聞いてない(笑)!

 

発音よりも漢字の意味を優先して教える。

読みができなくても、その漢字を見れば、何を指しているかわかる方が優先。

漢字は表意文字なので、その意味を見えるようにすると、子供はどんどん覚えていく。なので、学年配当漢字など、全く無視して、子供にとって意味にアクセスしやすい漢字から導入する。例えば、子供にとっては、「犬」というより柴犬という漢字の方がはるかに身近で、覚えやすいとのこと。

 

→自分が全くその国の言語を理解しない国へに行った時のことを思い出しながら聞いていた。

すぐに覚えてしまうのが、「出口」「入り口」「トイレ」などの言葉だ。発音できないけれども、必要だし、コンテクストから理解して、すぐに認識できるようになる。

先生が言いたい事は、子供にとっての漢字も私たちが外国語の表記を記号としてそのままとらえるのと、同じだということだと思う。

読めなくても、子供にとって必要な漢字をそのまま画像としてインプットしていけば認識できる漢字数も増えるし、自然に読めるようになるだろう。

最近娘にやっているのは、テレビの天気予報の一覧表で自分の住んでいる「東京」の情報を読み取ること。きっと、給食の献立を漢字かな混じり文で朝、見るのもいいだろうな。こういう実生活に結びついたものはきっとするする入るはず。

 

幼児にとって漢字は「記号」「画像」と心得る。

  子供たちにとって、漢字は絵を書いているのと全く同じ感覚

 

と先生は言う。

文字に正誤あるが、絵には誤りは無いはず。

なので、子供の書いた漢字にいちゃもんをつけない。

 

→これは全くその通りと思っていて、小一の娘には、これまできれいに書けとは言わずにきた。

ただ、小学校に入り、先生から注意を受けるようになった。

  

  「はじめに変な癖をつけないことが大事」

 

という先生からのごもっともなコメントに、もう少し注意した方がよかったかなと、ちょっと気持ちが揺らいでいる時だったので、これがなにげに私にとっては1番ありがたい話だった。気持ちが固まった。

 

  幼児の時は漢字は絵なのだから、指導しない。

  小学校になったら、字として少しずつ指導を入れていく。

 

それでいいんだと。

 

今回のセミナーの講師、松田先生は、もともと素読の先生である。

漢字の話だけでなく、素読の話や子供を飽きさせないテクニックなども、すごく勉強になった。

先生になってしまうと、自分が教えることばかりに熱中してしまうけれども、身銭を切って、一流の先生の授業受けることの良さを改めて感じたセミナーだった。海外で教えてる先生はもちろん、日本で教えてる先生、親御さんにお勧めしたい!

 

次回、効率的なインプット方法とやってはいけないことについて、続きを書く予定!

乞うご期待!



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