世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

漢字とあそぼ!①~遊びに漢字をのっけ、まずは「読む」から

  文字導入をあまり急がず、語彙を増やすことが大事

という方針は、我が子3人、どの子にも揺らぎなく続けたことの一つ。
そうすれば、5歳ころになると自然に文字への興味が芽生え、すっと入る。
末っ子(小1)も順調にその道を歩んだ。
そろそろ漢字かな~と思っていたのだけど、なぜか、漢字には拒否感あり。

  「漢字はやりたくない!」

理由は簡単。
年の離れた上の二人が苦労しているのを見ているので、

  漢字は難しいもの、嫌なもの

と決め込んでいるから。
全く、マイナスからのスタートだ。
折しも、マルチリンガル漢字指導法研究会
https://www.learnjapanonline.com/multilingual-kanji/
での学びを通し、私だけは耳年増になり、何とか

  はじめの一歩は楽しく!

と思えば思うほど、ハードルが上がっていた。

親がいいとは限らない

そんな時、マルチリンガル漢字指導法研究会のメンバーがたまたま、

  FBでオンライン漢字授業をするよ!

という記事を発見!(しかも、コロナ援助のため、一か月無料という太っ腹!)
絶大な信頼を寄せているメンバーだったので、すぐさま飛びついた。

で、結論を言うと、一か月の間に

  70個くらい、読めるように!
  何よりも漢字が楽しいと思っている!

幼児の扱いに慣れている先生と初めて会うお友達二人。
適度にリラックス、そしてママとは違う適度な緊張感をもって授業に臨む姿を見て、
改めて、
  親がいいとは限らないよなぁ
と思うのだった。

漢字をするする覚えるわけ~遊びに漢字をのっける感覚

毎回、手変え品替え、子供の遊び心をくすぐりながら、進めていく姿に私も大いに学ばせてもらっている。

  • 工作
  • 手遊び歌
  • ダンス
  • 魚釣りゲーム
  • 大きな模造紙
  • フラッシュカード
  • 線でつなぐマッチング
  • 隠し



どれもキーワードは

  五感を大いに使うこと

あとは、漢字の勉強に遊びを入れているというより、

  遊びに漢字をのっけていく

位の感覚がこの年ごろの子供にはいいんだなというのが私の学び。

親も子供もピア効果は絶大

先生も素晴らしいけど、仲間の力はやはり大きい。
親子共々、「初めまして」の三家族なのだけど、授業内外の緩い交流がすごくイイ!
  飼っている動物の話
  授業で習ったことをどう家庭で拡げたかを写真付きで紹介
など、先生が最初はリードして、後はほっといても自分たちで交流させてもらっている。

魚釣りゲームを授業でやった後には、
  どんどん「魚(漢字カード)」を増やし、遊びに夢中になっている子供の写真
それが、いいナッジ(肘つき)になって、
  「えー、そのカード原本どこから?」
  「ラミネートしているんですか?」
などと、一人では家事に忙殺されているうちに、脇に置いてしまいそうなことがするする進む!
もちろん、娘も友達がどんどん覚えている姿に刺激され、漢字遊びに火が付く!

というわけで、冒頭に書いたようにあっという間に70個くらいの漢字を読めるようになり、いくつかは書けている!
何よりも、親子共々楽しい!万歳!

漢字をするする覚えるわけ②~漢字という文字の特性

そういうわけで先生に感謝感謝なのだけど、観察していると、するする覚えるわけは

  漢字が持つ特性

にもあるなと感じる。

  表意文字であること

これは、大きいと。
多分、この年の子だからだと思うけど、

  字としてではなくて、絵として覚えている

のを感じる。

日常生活で漢字狩りを楽しむ

  「山、川…さん?」レジのお姉さんの名札をみて。
  「サ、イ、ヒでなんだっけ?」花屋さんの看板を見て。
  「入る、口?あ!入口か!」お店の入り口で。

など、字を覚えることで、道を歩けばどんどんこれまで目に入ってこなかったものが見えてくるんだな。
その度に、

  「すごい!よく見つけたね」
  「これは、止まるの字だけど、禁止(きんし)って読むんだよ」

と声を掛けられる娘。
順調に長い長い漢字ジャーニーに漕ぎ出したと嬉しい母だった。