ミチムラ式漢字学習に出会ったのは、かれこれ7,8年前、盲学校勤務の時。
だった。その当時、盲学校の子供たちに大いに役立ち、これは海外に暮らし、漢字学習に苦労している子供に絶対に役立つと思い、自分の子供に部分的に使ったり、教師仲間、ママ友に紹介したりしたものの、なぜか自分でカードを購入するまでには至らなかった。
が、ミチムラ式漢字学習の新著
をじっくり読ませていただき、火が付いた!
この本で道村先生の教師としての力量に加え、研究者的な資質にうならずにはいられなかった。前著は比較的道村先生の経験談が多かったのに対して…
今回の本は具体的な漢字にまつわる数字が織り込まれており、理路整然と、その指導の有効性を立証している。
漢字カードの成り立ちの背景、具体的な指導方法が丁寧に書かれていて、それを裏付ける数字や指導を支える表が加わっているので、今度こそ、自分自身も腹落ち、自信をもって同僚にもその有効性を紹介できる気がしている。忙しい現場の先生も、長期休暇にちょっと読み込んで、カードを使ってみれば、少しずつ実践に取り入れられると思う。保護者が使うのには、やや難しいかもしれない。
さて、バイリンガル教育、日本語教育に携わる身として、この方法は、海外で日本語を学ぶ子にとって何がいいのかを改めて考えてみた。
先生の漢字指導全般に関する考え方
あまり細かいはね、とめにこだわらない
書く < 読み
習うより慣れろ的な教え方ではない、合理的な漢字学習
である。
限られた時間しかないバイリンガルの子供たち、日常生活で十分に漢字に触れる時間がない環境にいる子供たち、そして、IT時代の現代社会に合わせた、エネルギー、時間配分などを考えると、道村先生の基本的な考え方はぴったり合致しているのである。
この後、著書から得た示唆と自分の経験を擦り合わせて「漢字学習困難さの理由とミチムラ式の有効活用」「バイリンガルの子供にとっての漢字学習のツボ」と題して、私見をまとめておこうと思う。その後、この方法を自分の子供と現場で実践してみて、他の方にも参考になりそうなことをアップしていきたい。