世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

海外在住児の漢字学習のコツ②~友達と語彙集め、短文づくり

あまり本を読まない、理系頭のわが息子(現在小5)から、

  補習校でどんな活動をしたときに、漢字の定着率がいいか

を考えてみた。超主観的定点観測である。

 

  ① 友達とワイワイ楽しく漢字活動をしている時間が毎週1時間ある

 

週1の補習校で、1時間漢字に割くというのは、大変なことである。それでも、この1時間を割いてくれた年とそうでないとき、宿題を家でやらせていて、定着率が全く違うと感じる。

但し、ここでポイントは、

  ✖ 先生がみんなの前で書き順を示し、みんなで空書き(小2までは大事)

  ✖ マスを埋めるだけの反復

こんなことは家でもできるし、子どもはうんざりする。

  〇その漢字を使った熟語、言葉探し

 

   ② 探すという作業

を活動に取り入れること。

例えば、「進」という漢字の読み「すす-む」「シン」を確認した後に、「前進」「進行係」「進歩」…のように。

 

さらに、

  〇個人あるいはグループで集め方数を競争

など、

  ③ ゲーム的な要素

を取り入れること。

 

さらにさらに、

  〇その集めた言葉を使って、短文づくり

もいい。息子のクラスでは、一つの文にできるだけ多くのその漢字を使った言葉を練りこもうとしたり、おもしろい文を作ろうと、ワイワイやるみたいです。この

 

  ④ 習得したものを使う活動

 

も大事。もちろん、日々の生活で日記でもつけてくれれば言うことなしなんですが、なかなかそこまで…。

 

ただ、この方法が有効なのは、

  海外在住の子供たちの中でもかなりハイレベル

  日本語を普通に話す子がグループ内にいる

ことが前提になると思う。

 

日本で教えていた時、このような方法で教えてすごくクラスが盛り上がり、漢字嫌いな子がクラスでいなかったけれど、補習校で以前に教えた時には、②のところで、全く子供が言葉を思いつかず、シーーンとなってしまった(笑)

 

漢字ドリルにのっている言葉を手がかりにやろうとしたけど、説明が多くなりすぎて…

  知っていることを組織づける

  知っていること8割、知らないこと2割

の学習にならないと、子どもは食いついてこないなぁと、あきらめてしまった経緯がある。

 

とりあえず、ハイレベルな海外在住児のいる環境では役立つ方法ということはまちがいない。語彙がものすごく少ない子供たちに、なんかいい方法はないか、もう少し考えてみたい。

  語彙がない

  ⇒漢字が習得しにくい

  ⇒漢字を習得しないから、年齢相応の本から遠のく

  ⇒語彙が増えない

の悪循環を断ち切りたい。