世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

PTAからの七転び八起き~コミュニティカレッジでIT教育を受ける

「3番です!!!!」

 

子供たちが通う日本語補習校、次年度のPTA執行部は、立候補がない場合、前年度の学級代表から、くじ引きで決める仕組みになっている。

ちなみにこの学級代表も立候補がなければ自動的に、割り振られる。

PTAの参加は任意であるはずという議論があるが、補習校の場合、教員もみんなパートだし、教育のレベルを維持したければ、学校運営に対する親のサポートは必須。

 

で、60人近くの学級代表の中で3番を引いた私は、否応なく、執行部へいざなわれたわけである。もともとは教員で、PTAはほぼできない場合が多いので、基本的にはチャンスがあればやりたいと思っている。特に、この学校のPTAの人はなぜか皆さん楽しそうにやっているので、立候補しようかと思った時期もあったくらい。

 

ただ、タイミングが悪かった。土曜日、補習校以外の場所で「継承語としての日本語教室」を立ち上げて2年目。国際交流基金の補助金も頂いて、さあ、これから軌道に載せようというとき。

 

役員と決まれば次は「どの役?」というのが短時間に手際よく決めることが要求される。短時間の間に、いろんなことがグルグルと頭を駆け巡る。こうなったら、

 

フランス人夫

 

に頼むしかない。日本語のハンディがあるけど、彼の得意とするところの「会計」なら何とかなるかも。と、私が最も苦手とする、そして、みんなも避けたいから最後まで残った「会計」役を引き受けて帰ることとなった。

 

だけど、夫は断固として拒否。

 

国際結婚の場合、夫が日本語補習校に理解を示し、土曜日に行かせること、金銭の負担、送り迎えの負担を厭わないでいてくれるだけで、もう十分ありがたいので、腹をくくって、仕事とPTAとを何とか、やり抜くことを決意した。

夫も、EXCELが苦手な私に「教える」と約束。 

ところがどっこい、EXCELをめぐっての喧嘩。 

これは、もう、長年先伸ばしていた

  パソコンの基礎スキルを磨くいい機会では?

と思いなおし、コミュニティカレッジでOFFICEのコースをとることに!

転んでも何度でも立ち上がる、そう七転び八起きの精神(笑)

 

4か月間週1回3時間、宿題たっぷりのカレッジ生活。大変だったけど、楽しかったぁ。それに、できるようになったことが増えて嬉しい!!たくさん学んだことはあったけど、特に学んで嬉しかったこと。

  • WORDで論文を書く時の参考資料付記の簡単な方法
  • EXCELでチャートを加工する方法
  • ACCESSを初めて習ったこと
  • POWERPOINTで音楽や動画を簡単に入れられるようになったこと
  • OUTLOOKで家族でアジェンダーをシェアできる方法

何よりも、これまでできたことをもっと効率的にできるようになったこと、officeの全体像が頭の中で描けたことは大きい。 

 

副産物もある。

アフリカ系の学生、うんと若い学生と肩を並べて学べたこと

前に受けていたESLのクラスは移民、南米系が多かったが、このクラスは、ネイティブ、そうでなくても、英語のレベルの問題はないアフリカ系の学生が多かった。 

先生もアフリカの人だった。

  教師は権威を持っていて当然

と思っているんだなと。成績がいつもの脅し文句で、人の遅刻にはやかましく、自分は遅れてもてへっと現れる(笑)教え方は正直すっごく下手なんだけど、「プロフェッサーの私のやり方を見抜いて、生徒はそれに合わせなさい!」という。

でも、この先生と「3人の子供+仕事のジャグリングの毎日」という共通点のおかげ?で、個人的にはすごく仲良くなった。

 

この授業の裏で、以下の本を読んでたんだけど…

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これ、私!

 

 

その先生の様子を見ながら、やっぱりスラックがないとダメなんだなと、つくづく。自分を鏡で映してみているようだった。

  時間に追われていると能力が十分に発揮できない

し、

  人の話もきけなくなるんだな

と。気を付けないと。これは、意外な副産物でした(笑)

 

あとは、全体的に、先生とも友達とも、特定の個人とはウェットなコネクションを作っていくのが、アフリカっぽいやり方なのかなという印象。最初のガードは堅いけど、一回懐に飛び込めば、今度はやたら親切…。白人系のアメリカ人は、真逆。もちろん、人それぞれだけど、傾向として。