世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

海外に育つ子供になぜ漢字が必要か

  おふろを たくための ねんりょうとしての きぎれを あつめに いった

 

これは、日本の小学校中学年の国語の教科書に出てくる文である。

5年生のわが息子にこれを上記のようにひらがなで読ませると、意味が分からない。 

 「ねんりょう」と「きぎれ」という言葉を普段使わないこと

  おふろをたくということの意味の解釈にも時間がかかること

(こちらではお湯を入れるだけだし、日本でも木はもう使わない!(笑))

の二つの理由がある。

でも、「燃料」「木切れ」と漢字になった途端、

「お風呂を昔みたいに火で炊くために、燃やす材料になる木を取ってくるということ」

と、理解した。

 

  うてんちゅうし

の意味わかる?と私。もちろん、わからない息子。じゃあ、漢字で書くね。

  雨天中止

「雨だったらないってことか!」

 

こんなことは、テレビでも日常生活にでも、山ほどある。漢字を知っているかどうかで、理解の範囲はずいぶんと変わるのだ。さらに、日本語の本を読んで世界を広げたいという目標があれば、漢字習得は必須だ。

 

表題のなぜ漢字が必要か?に対する私の答え。

 小学校中学年以上の日本語レベルを習得したければ、漢字の知識は必須。

 

別に書けなくてもいい、でも、漢字は

  表意文字であること

  音読みと訓読みがあること

  音読みは中国語から来ていて、日本語は多くの「漢語」から成り立っていること

  読み書きの日本語には「漢語」が多く使われていること

  日本語に多い同音異義語は漢字で意味を区別されること

  WORDにひらがな入力して変換すれば書けなくてもいいが選ぶ必要はあること

ということを、体得する必要がある。

 

片言の日本語でいいなら、漢字はしなくてもいい。