世界の学校から

風来坊が綴る、世界の教育現場のあれこれ

日仏バイリンガル

漢字とあそぼ⑤~海外育ちの子に漢字の「書き」は必要?

ファシリテータを務めるマルチリンガル漢字指導研究会(learnjapanonline.com/multilingual-kanji/)では、おおよそのメンバーは 漢字は書きより読みが大事 という共通認識を持っている。理由は、 今の時代、パソコンで打つ方が書くより多いので、 書けなく…

漢字とあそぼ!④~Quizletで目先を変える

「漢字魚釣り」にもだいぶ慣れてきた。edu-kachan.hatenablog.com 学年配当漢字なんて、まったく気にせず、子供の身近な漢字を「絵」のようにどんどん導入していく先生。 当然、101漢字かるたにはその漢字はない そもそもまだそんなにガッツリ覚えさせな…

漢字とあそぼ!③~レベル差なんて何のその

前回に続き、漢字魚釣りの話。edu-kachan.hatenablog.com 今日は、釣り仲間の話。一人でも最初は楽しくやっているけど、そのうち当然飽きてくるので、仲間は必要(笑) 最初は、 「ママは強すぎるから、パパとやる!」とフランス人パパを「釣り仲間」にして…

漢字とあそぼ!②~漢字魚釣りの「魚」にする漢字

前回、漢字の魚釣りゲームで娘の漢字ジャーニーが始まった話を書いた。edu-kachan.hatenablog.com 大人からすると、余計な時間に思えてしまうかもしれない 漢字魚釣りでも、この釣り竿一つで、全然子供のやる気は変わる(笑) 何度も漢字を釣っては、裏を見…

漢字とあそぼ!①~遊びに漢字をのっけ、まずは「読む」から

文字導入をあまり急がず、語彙を増やすことが大事という方針は、我が子3人、どの子にも揺らぎなく続けたことの一つ。 そうすれば、5歳ころになると自然に文字への興味が芽生え、すっと入る。 末っ子(小1)も順調にその道を歩んだ。 そろそろ漢字かな~と思…

日常生活を漢字につなぐ一押し⑤~漢語を増やすなぞなぞ

漢字以前に、語彙(特に漢語)を増やす方法 について、私のお勧めを書きたい。 先日、マルチリンガル漢字指導法研究 https://www.learnjapanonline.com/multilingual-kanji/ の定例会でメンバーから出た、もう一つの質問である。 しりとり なぞなぞ しりとり…

漢字の「音」に挑む

漢字が苦手、漢字に躓いていると一言で言っても、躓きの理由は色々だ。 形が覚えられない 音読みが覚えられない 漢語に悩まされている今日はその中でも「音」の躓きに対峙するための幾つかの教材を紹介したい。 ミチムラ式カード 音訓ソング 漢字リズム音読…

日常生活を漢字につなぐ一押し③~漢字の有用さに気づく看板

「漢字ってすごいよね~字で意味が分かるってすごくない?このすごさをどうやったら、フランス人の友達に伝えられるだろう。」 昨日、急に目をキラキラさせながら高1になった長女がこんなことを言ってきた。 随分早く思春期が始まり、真っ盛りの彼女から、い…

日常生活を漢字につなぐ一押し②~駅名から漢字クイズ

少し前になるが…早朝、スキーに行く電車の中での会話。 電光掲示板に、順番に駅の名前が表示されるので、退屈している子供たちにクイズを出してみた。 年長娘へのクイズ 小6息子へのクイズ 中3娘へのクイズ 最恐線?最強線?ならぬ埼京線 年長娘へのクイズ …

日常生活を漢字につなぐ一押し①~え?これ、音読み?

ファシリテータを務めるマルチリンガル漢字指導法研究会、それぞれ対象とする子供たちの年齢もレベルもまちまちなので、大体のレベルで「ホップ」「ステップ」「ジャンプ」と分け、二つの部会が誕生! 「ジャンプ」期になると、万人に効くやり方というのが、…

漢検に挑む⑤~見事な!?合格

小六の息子、中二の娘が2月に受けた漢検の結果が送られてきた。2人とも、見事な合格。 何が見事かと言うと、 合格ライン8割、ギリギリで両方とも受かったこと 200点中両方とも見事に160点(笑) 実際には、後から7割で合格ということがわかったんだけれども…

「きんきゅうじたいせんげん」から漢字の世界に誘う

テレビをつければ、コロナの話ばかり。 時事問題が好きな小6息子、小説とかはほぼ日本語では読まないけれど、ニュースなら見る。 そして、この質問。 「きんきゅうじたいせんげんって何?」 すかさず、横にいた中3娘が応えることに、 「字、見ればわかるじゃ…

ブックレビュー 分ければ見つかる知っている漢字

(function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)};c.getElementById(a)||(d=c.createElement(f),d.src=g,d.id=a…

公文式×バイリンガル教育③~国語の問題、ここがイイ!

公文をしている親御さんとお話しすると、大抵、 問題がいい!とおっしゃるのだけど、どういいの?というと、「みんなそういうから」(笑)という返事が多く、正直よくわからなかった。 体験の時に、以下の三つ部分で私はやると決めた。 徹底的に文法をやる問…

公文式×バイリンガル教育②~メリット

前回、公文式のデメリットについて書いたので、今日はメリットの話。 集中しやすいしくみ 学習の習慣がつきやすいしくみ バイリンガルの子供にとって公文はいい? 集中しやすいしくみ 初めて見学に行った日、まだ教室が開く前で、小学校低学年くらいの子供た…

公文式×バイリンガル教育①~デメリット

うちの子供たちは東京のフレンチスクールでフランスの教育システムに沿った教育を受けている。幸運なことに、学校システムの中で日本語の授業もあり、学年相応の教科書を用いるクラスでバイリンガル、バイカルチャーを実現すべく頑張っている。 多分、世界中…

マルチカルチャーで育った結果、小6息子がたどり着いた先は…

昨日、こんなブログを書いていたら、今、ダブルスクールで日本の公立学校に通わせてもらっている息子が卒業文集に載せる作文を書いて持って帰ってきた。二つの意味で涙が出そうになった。 私が一番大事に思っていることが息子に伝わったこと 日本語で自分を…

バイリンガルの強み、寛容さ

題名には「バイリンガルの強み」としたが、正確には、バイリンガルを目指した結果なるであろう バイカルチャーの強み である。 それは、 違いを受け入れる寛容さ だと思う。 中学の先生が小学校に感じる違和感 異文化の裏側にあるコンテクストを考える バイ…

音読!目的を持ってするための仕掛け、みっけ!

日本語に限らず、言葉の学習には音読はとても有効だと言われて、日本でも海外でも宿題の典型である。 これまで経験則で必要とは思っていたけど、あんまりどうして?とまで考えてこなかった。 五感のうち、目、耳、口を使うから、より頭に入りやすい? ある一…

漢検に挑む④~ゴールはどこか?

「ママー、僕天才になったかも!5分で20個くらい、一気に漢字を覚えられた!」 と満面の笑顔を見せた昨日の息子。 本当に覚えたり、持っている知識を応用したりするのがうまくなったなと思う。 この1か月くらい、漢検を目指してコツコツ漢字に向かい合った成…

漢検に挑む③~音訓ソング×ミチムラ式カードの結果

5回目の過去問で99/200だった小6息子。 これまでの経験だと、この辺からぐっと上がってくるはずなのに…と焦り始めて、取った対策がこれ。 音訓ソング×ミチムラ式カード edu-kachan.hatenablog.com 結果。 132点⇒134点⇒166点 と推移し、ようやく、おととい合…

漢検に挑む②~親の上手な関わり方のコツ

漢検やバイリンガル育児に限ったことではないけれど、 親のサポートは大事。 でも、これが言うは易し~なのだ。 コツは、 ちょっとだけ親が関わること そのタイミングの大切さ 意外と多いパターンは、塾でも公文式に通わせて安心して、 やらせっぱなし ある…

漢字を自分で調べられる力

今月の マルチリンガル漢字指導法研究会 | LearnJapan の定例会で わからない漢字を自分で調べられる力 というのが、話題になった。 多くの漢字参考書は「音引き」なので、 低学年の子供たちは自分で調べられないのが難 という話だった。 これに対して、 子…

漢字がたのしくなる本ワーク⑥~漢字の単語あそび

漢字がたのしくなる本ワーク⑥ // リンク シリーズ最後の本。 【お勧めの人】 - 中学年の漢字を半分以上は習得できていて、もう一段階上を目指す子ども - 漢字そのものから、熟語(特に漢語)習得をサポートしたい親、先生。 - 漢字習得の最終目標を「漢字か…

漢字がたのしくなる本ワーク⑤~形成文字あそび 形成文字2

漢字がたのしくなる本ワーク⑤ // リンク 【お勧めの人】 - とことん読める漢字を増やしたい子ども - 論理的にものを考えるタイプの子ども - 形成文字って何?と言われてもうまく説明できない親、先生 - 学年配当の漢字とか教科書とかを忘れて漢字でとことん…

漢字がたのしくなる本ワーク④~漢字の音遊び、形声文字Ⅰ

漢字がたのしくなる本ワーク④ // リンク 【お勧めの人】 - 5年生以上の漢字にもチャレンジしたい子ども。 - 書けなくても読める漢字を増やしたい子ども。 - 子どもの音読や漢字学習を手伝いながら、応用力がつくコメントをしてあげたい親 - マンネリ化してい…

漢字がたのしくなる本ワーク③~部首あそび

漢字がたのしくなる本ワーク③ // リンク 【お勧めの人】 - 小学校3年生くらいの子供 - 子どもと一緒に漢字を楽しもうと思える余裕がある親、先生。 - 学年配当にこだわらずに、漢字を楽しんでほしいと考える親、先生。 - 「急がば回れ」の精神で、子供の漢…

漢字が楽しくなる本ワーク②~あわせ漢字あそび

漢字がたのしくなる本、ワーク② // リンク お勧めの人 - 101の漢字をマスター、「3年生の壁」にチャレンジする意欲がある親、先生 - 多少遠回りに見えても、単調なドリルではなく、漢字を教えたい人。 - 子どもの対象は小2年生くらい。 - 3年生の壁に…

漢字が楽しくなる本ワーク①~基本漢字あそび

さあ、漢字がたのしくなる本、ワークシリーズのレポート、始まり始まり~ // リンク お勧めの人 - 学年配当にこだわらず、応用が利く漢字の基礎を築きたい親、先生。 - 学校で漢字を習い始める前に、楽しく漢字導入をしたい親。 - 1年生で漢字を習い始めたけ…

日仏、授業中に求められる発言の違い②~タイミング

前回に続き、意外と難しい発言のタイミングの違い。 簡単にスポーツに例えて言うと、 日本は、テニスやバレーボールのようなネット型 フランスは、バスケットやサッカーのようなコート型 なのだ。 つまり、日本では質問者が質問した後に、少し間があって、回…